変形性膝関節症

変形性膝関節症

変形性膝関節症とはどんな病気?

加齢に伴い 特に怪我をしてないのに膝が痛くなることがありませんか?
こういうときには「変形性膝関節症」が考えられます。

 

変形性膝関節症の原因

膝の軟骨はクッションの役目をしています。
このクッションが減少することにより痛みなどを発症します。

正常な膝は軟骨に厚みがあるため膝が痛むこともなく、また軟骨の表面が滑らかなため膝もスムーズに動きます。
軟骨だけでなく筋肉やスジ(靭帯)などもしっかりしているため安定感があり歩いているときのふらつき(不安定感)なども感じません。

しかし長い年月の負担で少しずつ軟骨がすり減っていきます。
(※高額なサメの軟骨など内服しても効果は立証されていませんよ)

特に内側の軟骨の方が体重の負担を多く受けるためまずここの軟骨が減るためまず内側が痛くなってくることが多いです。
(※内側とは親指(趾)側です 外側は小指(趾)側です)

変形性膝関節症が進行するとスジ(靭帯)がゆるみ安定感がなくなります。
また、筋力も若いころに比べ皆さん落ちてきますよね。そうすると、さらに安定感が低下し、進行すると0脚(内側に下肢が曲がって来る)になります。

外見上は0脚になっている時、膝の中では膝は何とかバランスをとるため関節面を保とうとし平行になろうとします。

そのためスジ(靭帯)が縮んでしまい、動きにくくなります。(膝が曲がりにくくなります)
また、軟骨も減ってるため 曲げるとゴリゴリ音がしてくる人もいます。

症状の進行に関しては個人差があり、すべての人が同じような経過をとるわけではありません。
太っている人は膝の負担が多くて進行がはやく、また、ケガで膝の皿(半月板)やスジ(靭帯)を痛めた人や膝に負担のかかる仕事をしている人も発症しやすい傾向にあります。

 

変形性膝関節症の症状

・変形性膝関節症の代表的な症状

☑ 立ったり座ったりすると痛い
☑ 階段で痛い(特に下りがいたい)
☑ 歩くと痛い(特に長距離が痛くなってくる)
☑ 膝が重い(疲れる)
☑ 膝が曲がりにくい(特に正座が出来ない 法事のあとからひどくなった)
☑ 膝の水、膝のはれ(腫れ)

痛みや動きに関する症状が多いですが、日常生活にも不便を感じることが多いです。

▶ 膝の水、膝のはれ(腫れ)について
「先生、水がたまってない?」とよく聞かれます。実は正常な状態や若い人でもある程度の水は存在します。
膝の水は軟骨に栄養を与えたり、潤滑油の役割をするなど、膝の圧力を分散し膝の負担を減らす役目があります。

水がたまるとはこの水が増えすぎてしまう状態なのです。

ではなぜ水は増えすぎてしまうのでしょうか?

そもそもお水は、関節の滑膜という場所で作られます。そして軟骨などに栄養を届けます。
軟骨から老廃物を受け取りもと居た滑膜に帰ります。

ところが変形がすすめば滑膜で炎症が起き水を作りすぎてしまいます。
そうなると水の吸収が追い付かなくなり、水がどんどんたまっていきます。

水がたまった状態とは水を作りすぎてしまった結果なのです。

水がたまるとお皿(膝蓋骨)の上にたまることが多く、その部分がはれる(腫れ)ことが多いです。
膝に水がたまると膝が重い(時に疲労感)と感じることがあります。

水を抜くとクセになるとよく言われますが、これは水を抜いても水を作る炎症が残っているので水はどんどん作られます。

するとスグにまたたまってしまい、また抜くという連鎖になっているからです。
(しかし症状がきつい患者さんは水を抜くと楽になるのでたまり過ぎてるときは抜くこともあります)

よって水を抜くことが問題ではなく、炎症をそのままにしておくのが問題です。
続きは「変形性膝関節症の治療」で記載します。

 

変形性膝関節症の検査

▶ レントゲン撮影
膝と膝のすき間がせまくなっているか確認します。他にも骨のトゲ(骨棘)、骨の白さ(骨硬化)を確認し、進行具合を判断します。

・骨のトゲ(骨棘)
これは軟骨が減ってきたため身体が軟骨面を増やそうとし関節の端がとがってきます。この状態を骨棘といいます。トゲ自体は悪いものではないですが。
少し進行してきたら出てきます。

・骨の白さ(骨硬化)
これは関節面に負担がかかり骨が頑張って強くなろうとして反応し白くうつります。

変形性膝関節症の治療

 

炎症を抑えるため 内服(薬)や外用剤(シップなど)などを使用したり時に、ヒアルロン酸などの注射を行うときもあります。
もちろん、注射が苦手な患者さんには注射をしない治療を内科で薬をたくさんもらってこれ以上薬はちょっと。。。と思うなら相談ください。

なるべく患者さんの希望に沿った治療を選択したいと考えています。

サポーターや足底版(かかとの裏にあてるクッション)なども時に併用します。(薬局で売ってる保温サポーターはあまり安定感がないので今持ってるサポーターなどで満足出来てない時は相談してください)

▶ 不安定性による痛み
階段や立ったりすわったりした時の痛みは膝の不安定性による時もあります。

先にも述べましたが 膝のスジ(靭帯)がゆるんでるため、歩いてる時に膝が外側にズレてしまいます(左右のズレによる痛み)。
これを横ブレ(スラスト)現象と呼びます。直接軟骨が削れるだけでなく、左右にズレるためさらに痛みます。

この現象は重症になるほど多くみられるため 進行するとこのズレによる痛みも加わり痛みが増してくることがあります。

このようなズレのある方はサポーターで安定させると症状の改善が期待できます。
(できるだけ 固定力のあるサポーターが効果的です。たまに伸び切ったサポーターしてる患者さんがみえますが交換を望ましいです。支柱のついてるサポーターもあります)

当院では実際にサポーターを使用してもらい、よさそうな患者さんに処方します。

つけても変わらなかったり、サポーター自体が合わない方もみえます。
その様な患者さんには別のやり方を提案します。

▶ ヒアルロン酸
最近よく聞くヒアルロン酸ですがどんな物なのでしょうか?
ヒアルロン酸はもともと皮膚や関節に含まれる物質でその特徴は、保水力です。
ヒアルロン酸には、軟骨を保護し炎症を取る効果や軟骨の破壊を防ぐ働きがあるといわれています。

この注射を、効果を確認しながら行い、効果がみられるようになったら、徐々に注射をする間隔をあけて行きます。
症状をしっかりと確認しながら継続して行うことが大切です。

▶ 運動療法

リハビリも大切です。特に、下記の運動をご自身で行っていただくと効果的です。

・SLR運動
膝を伸ばしたまま10cmほど足を上げて、写真の状態にして 3-5秒止めます。
(※この時、足首を直角にするのがポイントです)

再び足を下げて3-5秒休みます

これをらを、10回繰り返し、1日 2-3回行います。

運動療法は継続して行うことが大切です。

気楽にテレビでもみながら日常生活の中に取り入れてみてください。

継続して行えば、安定感が膝に出てきます。
なお正しく行えてるかの確認も含め 膝の痛みを感じたら遠慮なく受診してください。