ぎっくり腰 (急に腰が痛くて動きにくい)

物を持ったり、くしゃみをしたり、姿勢を変えたなど
突然腰に激痛が走り動けなくなる状態をぎっくり腰(急性腰痛症)といいます。

どんな時にぎっくり腰になる?

  1. 前かがみの姿勢や物を持ったき
    洗顔、靴を履くときなど前かがみの姿勢の時は、ぎっくり腰になりやすいので注意が必要です。
  2. 急に姿勢を変えたとき
    立ち上がった瞬間、くしゃみをした瞬間も、腰をひねった瞬間、何気なく振り返ったときもぎっくり腰が起こりやすくなります。

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ぎっくり腰の経過

ほとんどのぎっくり腰は1月以内に改善します。
それ以上継続したら他の疾患を考えましょう。
〇発症直後・・・激痛 かなり痛く動けない
〇数日後・・・少し痛みが楽になります。この頃病院に来る方が多い
〇1週間後・・・さらに痛みは改善します。痛いがだいぶ動ける
〇1か月以内・・・痛みはほぼなくなります。

治療

内服(痛み止め)コルセット、局所注射などがあります。
日常生活においての工夫も大事になります(下記)
症状や発症時期によって治療方法は変わります。

■コルセット(腰痛バンド)について
コルセットをつけると筋力低下すると心配する方もいますが、最近はコルセットと筋力は関係ないとも言われていますし、よほど長期間使用しなければ問題ないと考えます。
それよりコルセットをつけないで我慢し、長引かせた弊害の方が大きいとは思われます。

■リハビリ
ストレッチや体幹筋を鍛えることが再発の対策になります。
筋力が足りないと腰の負担がふえますので筋力をつけましょう。

日常生活での工夫

ぎっくり腰になったら腰の負荷を減らす楽な姿勢を心がけることが大切です。

  1. 寝るときの工夫
    姿勢
    寝るときには膝を軽く曲げて寝ましょう。
    膝が軽く曲がるように膝の下にクッションを入れるのも有効です。
    こうすると腰の反りかえりを軽減できます。
    うつ伏せは腰の反りかえりが悪化するので控えましょう。寝具
    ベッドや布団は少し硬めがいいです。
    朝起きる時はまず横向きになり手を使って起き上がりましょう。
    なお布団で床から起き上がるときも膝の力で立つようにしましょう。
  2. 椅子の工夫
    仕事中など座っているときの椅子はやや硬めで、
    背もたれとひじ掛けがある椅子が腰の負担が少ないです
  3. 温めるのか?冷やすのか?
    冷やすのは有効ですが冷やしすぎに注意(15-20分程度にとどめる)
    逆に温める(入浴)のは発症してしばらくは悪化するので数日は控える

  4. ハイヒールは腰に負担が大きいためスニーカーなど歩きやすい靴がおすすめです。
  5. 適度に動く、過度な安静は不可
    発症直後は動けないですが動けるようになったら可能は範囲で動くように。
    以前は安静が大事といわれていましたが、安静にしすぎると筋力が低下し逆に復帰が遅くなることが解ってきました。

再発を防ぐために

ぎっくり腰になると1年以内に2~3割の方が再発することがあります。
もうあの痛みはしたくない!そのためには再発防止も心がけましょう。

  • 腰に負担がかかる姿勢は控える(特に前かがみ)
  • 太らない(太るとその分腰の負担も増えます)
  • ストレスを減らす(ストレスは痛みに敏感になりやすい)
  • 適度な運動

特に病院を受診した方がいい症状

安静時も痛い、どんどん痛みが悪化する。
一カ月経っても痛い。
高齢者の腰の激痛(圧迫骨折のことがあります)
足や下肢にしびれがある、踏ん張りが効かない(力が入りにくい)、残尿感がある。
これらの時は整形外科の受診を勧めます。

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広報しまんと10月号にて掲載

四万十市の『広報しまんと』2024年10月号にて当院が掲載されております。

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