手・指

ドケルバン病 (親指~手首が痛い)

親指を曲げると手首が痛いなら手首の腱鞘(けんしょう)炎かもしれません。
この腱鞘炎をドケルバン病(腱鞘炎)といいます。

原因は親指の使いすぎが多いです。最近はスマホの使いすぎで増えている。
(ただし出産前後、更年期の女性は使いすぎがなくても発症しやすい)

※少し詳しく知りたい方へ

手首の親指側には親指を動かす腱(けん)が2本(短母指伸筋腱と長母指外転筋腱)あります。この腱が作用すると親指が伸びたり広がったりします。腱の通っているトンネル状の場所を腱鞘といいます。親指を使いすぎると腱と腱鞘がこすれて摩擦(炎症)を起こして発症します。

①短母指伸筋腱(たんぼししんきんけん) 主に母指を伸ばす腱。
②長母指外転筋腱(ちょうぼしがいてんきんけん) 主に母指を広げる腱
③腱鞘(けんしょう) ここでドケルバン病が発症する

①と②の腱が通るトンネルです。

ドケルバン病(手首の腱鞘炎)の原因

ドケルバン病の原因

1.親指、手首をよく使う
2.出産前後の女性
3.更年期の女性
4.糖尿病

  1. 最も多いのは親指をよく使う人です。
    スマホの操作や、パソコン、裁縫、楽器演奏、調理、スポーツなど、手首を曲げたまま親指を動かすと特になりやすいです。
  2. 更年期の女性はそれほど手を使ってなくても発症しやすく、女性ホルモンのバランスが乱れるにより手がむくみやすくなる、炎症が起きることなどが一因と考えられています。
  3. 出産前後の女性もかなり多く、出産後の首の座っていない赤ちゃんの頭を支えたり、抱き上げるときの頭を支える必要があるため、手首の負担が増加するからだといわれています。
  4. 糖尿病があれば手の血流が悪くなっているのでむくみやすく、炎症が起こりといわれています。
    更年期の女性や糖尿病があれば、手の使いすぎは控えましょう

ドケルバン病(手首の腱鞘炎)の診断

手首の親指側に腫れや圧痛があるを確認します。

1.親指を中にいれて手を握ります
2.手首を小指側に傾けていきます

これが痛くなるとドケルバン病の可能性が高くなります。フィンケルシュタインテストと呼ばれています。

ドケルバン病(手首の腱鞘炎)の治療

■安静

使いすぎが原因のため安静にして手を使わないのがいい
しかし現実的には仕事や家事などで手を使わざるを得ないことも多い

薬による治療

使いすぎが原因のため安静にして使用を控えるのがいいのですが
基本的には

軽度の場合 →湿布、塗り薬、内服
重度の場合 →ステロイド剤の注射
どうしても治らない →手術も検討

病院や整形外科を受診してドケルバン病と診断されたら、

消炎鎮痛薬(シップ薬、塗り薬、内服など)
通常炎症を抑えると痛みが改善します。

■ステロイド薬(注射)
消炎鎮痛薬で治らない場合や症状が強い場合は注射を行います。

佐々木整形外科ではなるべく痛くない工夫をして
比較的効果の高いステロイド剤を使用しています。

時に1回の注射で数カ月から半年ほど改善する人もいますが、
あまり高頻度に注射を行うと腱が脆くなって切れる可能性があるので注意が必要
また糖尿病のある人は感染症の危険もあるため配慮が必要となります。

■装具
使いすぎが原因のため装具を使用し手首~親指の動きを制限することで改善することがあります。

手術を行う場合

薬や注射や装具でなかなか治らないときは手術も検討します、
腱鞘を切り開いて腱を開放するだけでなく間の隔壁があればその除去も行います。
また近くを走っている橈骨神経浅枝に注意して行います。

発症や再発を防ぐために

長時間の連用は避け1時間に5-10分程度は手を休めましょう

スマホやパソコンの操作、楽器、裁縫、スポーツなど、
つい熱中してしましますが、1時間に5~10分間は休憩しましょう。

特にスマホを片手で持って操作すると、
手首を曲げたままになり発症しやすいため、スマホは両手で持ちましょう。

「痛みが強い」「長引いてる」「繰り返す」時は整形外科に受診することを勧めます。

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