リウマチ・骨粗鬆症

リウマチ(手が腫れてきた)

リウマチのセルフチェック

  1. 朝(起床後)手がこわばる(手指が動きにくい)
  2. 起床後30分~1時間で動きやすくなる
  3. 両手に症状がある
  4. 関節が腫れている(ブヨブヨしている)
  5. 微熱、からだのだるさがある
  6. 関節の痛みがある

よくある症状は朝のこわばりで、寝れる間にこわばりを起こす物質が関節にたまり起床後動かしてる間に関節から全身に散らばることにより関節内の濃度が低下すると こわばりは治まっていきます。
関節液が溜まると腫れてブヨブヨします。

関節リウマチは関節だけでなく貧血や、体のだるさ、微熱がでることもあり、全身にも症状が見られます。これらは症状悪化のサインです。

指の先端の第一関節の症状はリウマチではなくヘバーデン結節の変形によりものです。
第1関節の症状の方はこちらをクリック → ヘバーデン結節

Contents

どんな人がかかりやすいの?

年代問わず発症しますが、20~50歳代の女性に多く発症する病気です。
男性も発症しますが、女性患者は男性の約5倍です。

わが国の患者数は70~80万人とされており、多くの人がリウマチのため、リウマチだからと言って心配なことはありません。

その状態を知り、早く治療することが大切です。

原因

原因はまだはっきりとしていませんが、細菌やウイルスの感染、遺伝的な要因などが考えられています。

関節リウマチは、自己免疫の異常によるもので、自分自身のからだの一部に対して、自分のものではないと認識してしまい、本来ばい菌やウイルスを作る作用が間違って、自分の軟骨や骨を破壊していきます。この間違いを正すのがリウマチの治療です。

関節リウマチの検査

問診や触診だけでなく血液検査や画像検査(レントゲン、超音波、MRI)などを行います。抗CCP抗体は高確率で陽性になりますがリウマチのような症状でも実は別の疾患(膠原病)だったこともあり自己抗体なども検査の対象になることがあります

関節リウマチの治療

以前は寝たきりになる人もいたが現在薬の進歩により多くの方が元気に過ごしている。そのためには、

  • 早期診断、早期治療が重要
  • 途中でサボるとリバウンドが来る
  • 治療の基本はメトトレキサート
    早い人で2~4週間、遅くても2~3か月で効いてきます
  • メトトレキサートを2~3か月使用しても効果がない場合は生物学的製剤を考慮

個々の状況により治療方針は異なりため詳細は主治医の先生に相談してください

■メトトレキサートについて

  • 基本となる薬
    →有効性は高くこの薬だけでリウマチが安定している人も多い
  • 飲み方が特殊
    →週に1~2日だけ内服(内服してない日の方が多い)
  • 効きが弱い場合は少しずつ増量していく

■よくある質問

質問 メトトレキサートを飲み忘れたました

回答 1日ずらして内服してください、翌週から通常通りに戻してください

数日飲み忘れた場合はその週は飛ばして来週内服してください

メトトレキサートの副作用

メトトレキサートは有効な薬だが副作用もあり注意が必要

〇口内炎、胃腸障害、肝障害

口内炎が出ると胃腸障害、肝障害になっている可能性があるので主治医に相談を

〇間質性肺炎→最も注意が必要、咳(痰を伴わない)が出現→必ず主治医に相談を

〇胎児に影響することがあるため妊娠希望の場合は男女共に主治医に相談を

この間は使用できません、授乳中も使用できません

〇葉酸を使用することでいくつかの副作用を予防や軽減できる

生物学的製剤について

〇メトトレキサートを使用しても効果がない場合は生物学的製剤を考慮

副作用でメトトレキサートが使えない場合も生物学的製剤を考慮

〇メトトレキサートと併用した方が効果が大きい

〇生物学的製剤は効果が早く2~4週で効いてくる

〇生物学的製剤は高額であるが最近はジェネリックも出てきた

〇生物学的製剤やメトトレキサートは使用の可否についてしっかりした検査が必要
当院では信頼できる内科の先生と連携
〇生物学的製剤、メトトレキサートが効かないときはJAK阻害薬を考慮

JAK阻害薬は生物学的製剤と同等の薬で高額

生物学的製剤の副作用

頻度は少ないですが肝障害、感染症などが起こることがあります。

肺に基礎疾患のある人や高齢者は、副作用が起こりやすく注意が必要です。

よくある質問

質問 生物学的製剤の注射を忘れました

回答 1日ずらして内服してください、翌週から通常通りに戻してください

数日忘れた場合はその週は飛ばして来週使用してください

質問 いつまで生物学的製剤を継続するのか?

回答 効果が得られ寛解状態になり寛解を半年~2年維持できれば減薬を検討します

発症から早く寛解になった方が減薬がうまくいくといわれています

しかし減薬後にうまくいかない場合もありその場合は再度使用します

その他の関節リウマチの治療薬

非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)
腫れや痛みを和らげる、熱を下げる
副腎皮質ホルモン(ステロイド薬)
炎症を抑える。免疫を抑える作用もある。
抗リウマチ薬(DMARDs)
異常な免疫機能に作用したり、免疫を押さえる。

手術療法

過度の変形で日常生活に支障が強い場合は手術を行うことがあります。

また、関節破壊によって関節を動かすための腱が切れて小指が伸びなくなることがあります。

この時は、腱の縫合を行い再度関節を動かすことができるようにしていきます。

・リハビリテーション・理学療法

リウマチは痛みのために、運動不足となり筋力が低下し、それが健康寿命の妨げになります。そうならないためにも、リハビリが必要となることがあります。

主に、痛みの緩和、関節変形の抑制、全身の筋力の向上を目的に実施していきます。

装具を作成して、関節を支えたり、運動を行って筋力をつけることで全身の機能を維持・向上させていくことも大切な治療の一つです。

日常生活の注意点

  • 過度な負担を控える→スマホの操作も両手で行う(片手だと片方の負担が大きい)
    農作業などで無理しないように
  • 散歩や家事などで適度に体を動かす→安静にし過ぎると関節が硬くなります
    ただし体調が悪い時はむりはしない
  • 感染症に注意する
    →メソトレキセート,生物製剤で抵抗力が落ちてますので注意
    手洗い、マスク、体調管理など
  • 喫煙は控える、歯周病も要注意
    タバコと歯周病は症状を悪化させると言われています

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広報しまんと10月号にて掲載

四万十市の『広報しまんと』2024年10月号にて当院が掲載されております。

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